人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Once upon a time

朝のひととき

今朝は嫌な夢で目が覚めました。

学校があるのに忘れてて、私のいない教室。
子供達は「先生がズル休みだって~!!」って騒いでいて、学年主任の先生や校長達が「やっぱり頼りにならない無責任なヒトでしたね~」なんて、腕組みして廊下で話してるの(笑)
昨日学校のことをブログに書いたからでしょうか。

ハッとして目が覚めて夢だと分かってホッとして、時計を見たら7時でした。
学校の日に起きる時間の4時50分よりは全然明るくて、カーテン越しに外の光が漏れていました。
それでもやっぱり嫌な気持ちは残っていて、仕方ないな~と眉間にシワ寄せたままノロノロ起き上がり、長めのお風呂に入りました。
今日は結構寒い日だからかなかなか頭が働かなくて、下着を着けてジーンズを履いてから、上に何を着ようかとクローゼットの中をぐるぐる歩き回っているうちに、ふと、セーターを着てみようと思いつきました。

暖かいこの土地に引っ越してきてからまだ開けたことのない、セーターの入った収納袋。
あんまり分厚いのは動きにくいし、、、とゴソゴソしていると、薄手の懐かしいセーターが手に触れました。

私の祖母が編んでくれたセーターでした。 
東京に住む祖母は、私の母の実母です。 
ブログにも何度か書いたことのある祖母は、実家で同居していた母の育ての親。 
母は13歳になったある日、私の実家のある県に列車に乗ってやってきて、私の亡くなった祖母の養女になったのです。 
子供の頃東京に行くたびに会ったその祖母は、いつも颯爽として、格好の良いスラックス姿で大きなピアスのイヤリングとネックレス、大き目の色の入ったメガネをかけていました。 お行儀、礼儀にはとてもうるさくて、同居の祖母と母親に甘やかされて育っていた私はこんなに厳しい大人を見たことがないと思ったものでした。 
大きな門構えの家は立派で好きだったけど、家の中には子供が触ってはいけないものがたくさん置いてあって、小さい頃はとても緊張しました。 
東京の祖母は私の実家にも何度も来ましたが、祖母を飛行場まで送った帰り道に車でいつも泣いている母を見て、何も知らなかった私はきっとあの祖母が母にいじわるをしたんだと思っていた時期もありました。 

そんな、実家の祖母とは正反対な東京の祖母の趣味は、意外にも編み物でした。
東京に滞在するたびに何度も教えてもらったけれど、いつも怒られるし、わからないところがあっても怖くて聞けないし、私はいつも途中で挫折するばかりでした。 
私がアメリカの大学に戻るという夏、成田に向かう前に祖母に顔を見せに行ったのですが、その時にもらったのがこのセーターでした。 
ずい分前に編んでくれていたようなのですがなかなか会えなくて、季節外れだけれど気に入るようだったら冬着にどうぞと、もらったセーターはもうかれこれ15年以上も前のものになります。



誰もいないキッチンで昨日の晩ご飯の残りだったチキンスープを温めている間、手持ち無沙汰にダイニングのイスに座りました。 朝の光に包まれた部屋はとても静かで、漂う匂いまで違います。 
「味見、味見♪」と自分に言い聞かせながら、しっかりスープボール一杯分の温かいスープをよそおって、スープから立つ湯気を見ながら今朝は久しぶりに東京の祖母のことを考えました。 
亡くなった実家の祖母のことはよく思い出すけれど、東京の祖母を思い出すことはもっと少ないかも。  
祖母のお手製のセーターを着てイスで足をブラブラさせながら、火傷しそうなくらい熱いスープをハフハフしながら1人で食べていると、ずっと前にもこんなことがあったような、そんな懐かしい気がしました。


別に誰に話すこともないような、何の変哲もない、そんなひととき。 
by 4x4T | 2005-12-21 06:08 | 家族
<< サンタ大忙し Racist >>



働く主婦です。        毎日がんばってます。     どうぞよろしくv

by 4x4T
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31