Once upon a time

くりすます

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クリスマス休暇に入る前、食堂のおばちゃんにクリスマスの予定を訊いてみました。
食堂のおばちゃんは、もう食堂でお仕事はしていません。 
1ヶ月くらい前にずっと療養中だったご主人が亡くなって、それからはもっと勤務時間の長い(=お給料が良い)学校の清掃員のお仕事に移りました。 
そういうわけで、食堂では見かけることは少なくなったけど、校内のいろんなところで遭遇するようになりました。





「クリスマスなんてねぇ、ダメよ~(多分「何も特別なことはしない」の意) カレーライス、カレーライス、それ食べるわ」

。。。相変わらずよく意味が分からない答えでしたが(^^;、家に来ませんかといくら誘っても、おばちゃんが首を縦に振ることはありませんでした。 
子供だらけの他人の家族と一緒だなんて、クリスマスを特別な日として過ごす習慣のない人にはかえって面倒なだけだったかと思い直して私も引き下がり、その後クリスマス休暇に突入しておばちゃんとまた顔を合わせるのは年が明けてからということになりました。



久しぶりに私一人で友達とご飯を食べた帰り、ご近所にお裾分けするクッキーを入れるかわいい袋を買い忘れていることに気づきました。 
1ドルショップに行けば1ドルで20枚入りのかわいいのが売っているのですが、人で溢れるダウンタウンまでこれから行くのはウンザリです。 ちょっと遠回りになるけれど、町外れのさびれたショッピングセンターに行ってみることにしました。
この時期ダウンタウンほどではないけれどそれなりに普段より多くの車が停まっていたこのショッピングセンターは、この辺では一番治安が悪い場所にあります。 
店舗のほとんどが窓ガラスに鉄格子がついている質屋や酒屋だったりするところも普段通いなれたお店とは違って少し緊張するところです。 
子供と一緒なら立ち寄ることもない場所ですが、今年の夏までやっていたケアの仕事をしていた頃にはこの近所に在住の家族を何組も知っていたので、私にとっては少し懐かしい場所でもありました。

店の中に入ると入り口で大声で話している人が3人いました。 そのうちの1人は昔私がお世話をしていた3人兄弟の母親でした。 
まだ幼かった彼女の子供達は去年私たちと一緒にクリスマスを過ごしました。 
一緒にクリスマスの食卓を囲んで、うちの子供たちと寝てしまった後夜遅くに、クリスマスの夜にも仕事をしていた母親のお姉さんという人が子供たちを迎えに来ました。 
グッスリ眠った子供達を叔母さんと一緒に車に運んで、ウチの子供達と選んだ靴下を包んだクリスマスプレゼントを3つ渡した時、叔母さんはメリークリスマス!とニコッと笑って車のドアを閉めたのですが、その後1ヶ月くらい共に過ごした子供達が新しい靴下を履いてくることは一度もありませんでした。
翌年、州の児童保護課が子供達を連れて行くかもしれないと慌てて裁判所に持っていく書類を持ってきたこの兄弟の母親は、ほとんど字が書けませんでした。 
私が代筆すればいいのかと思ったら、子供達の誕生日も覚えていませんでした。 
結局養育能力がないとみなされたその母親の祖母が養育権をもらうことになり児童補助金は祖母名義で支払われることになったのですが、母親には反省の色はまるで見られず、「いいの。 また生むから!」悔し紛れでかそう捨て台詞を残して去っていった彼女に、後に残された私は力が抜けてしまって、笑うしかありませんでした。
 
自分の年取った祖母と同居しながら子供達をがんばって育ってていくはずだった彼女はその店では1人きりで、ずいぶん大きくなったお腹はジャージから突き出るほどでした。 私と交わした約束はことごとく破っていた彼女でしたが、捨て台詞に残した言葉はもうすぐ現実になるわけです。
目が合った時に「こんにちは。 元気?」とだけ言いましたが、「まあね」とだけ答えた彼女はまたすぐ私から目をそらし、友達との会話に戻りました。 
店の中をウロウロしたものの、何を買うんだったかも忘れてしまった私は早々にその場を後にしたのですが、車で道路に出た途端に思い出して舌打ちをする羽目になりました。

やっと家の近所まで来た時に、ダメ元でいつも行くスーパーに寄ってみる事にしました。 
外はもう暗くなりかけていて、ここでみつからないと近所に配るクッキーは今年はジップロックになりそうです(笑)。 
車を駐車場に乗り入れたとき、スーパーからおばちゃんが出てきました。 
向こうは私にまるで気がついていないのですが、学校で見るより小さく見えるそのヒトは明らかにおばちゃん本人です。 本当にクリスマスにカレーを作るのか、スーパーの袋の他にじゃがいもの袋を重そうに提げていました。 
クリスマス当日までにはまだ何日かあります。 おばちゃんがそばまで来るのを待って、今晩一緒にカレーを食べましょうよと誘おうと思っていたのですが、もうちょっとというところでクルッと曲がって車に乗ってしまいました。 急いで車から降りて走りよれば間に合う距離でしたがその時はそんな気分になれず、おばちゃんの車が駐車場から出て行くのを見送りました。 


今年は我が家は夫も一緒のクリスマスでした。 
子供達も普段よりさらにはしゃいで、イブとクリスマスは慌しくも楽しく過ぎ、良い思い出がまたひとつ増えました。 
26日の朝、長男がポツリと「今年は誰もいないクリスマスだったねぇ」と言った時、「何言ってるの。 みんないたじゃん」と言いかけて、彼が言っている意味がやっとわかりました。 
毎年誰かと過ごすクリスマスなのですが、今年は家族だけのクリスマスになったのです。 感謝祭もそうでした。 
昼間訪ねてくるお客さんは何人もいましたが、予備のテーブルもイスも必要のないクリスマスを過ごしたのは何年ぶりでしょう。 
当日はわいわい賑やかに過ごして思い出さなかったけど、26日になってからもらったプレゼントで遊ぶ相手がいつもより少ないことに長男は気づいたのかもしれません。 


雨のクリスマスから一夜が明けて、26日は抜けるような青い空でした。  

「メリークリスマス!みんなが幸せなクリスマスを過ごせますように!」

な~んてあいさつは幾度となくしたけれど。
そんな青空を見上げるまでは思い出しもしなかった、大事な人がまだたくさんいたことにやっと気づいた自分には、やっぱり笑うしかありませんでした。
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by 4x4T | 2005-12-28 00:12 | 独り言
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